2015年12月16日水曜日

本当に実現できる方法とは

トラブル、すなわち法律問題が起きたときには、必ず相手がいます。その相手とうまく折り合いがつけばいいのですが、相手が話の通じない人だったり、我を通したり、いろんな理由で話がつかないことになったりするのが現実です。

むしろ、相手がそういう困った人であるために、トラブルは発生します。法律とは本来、そういう場合でも、しっかりと使えるものであるはずです。本当に満足な話がいつでもスムーズにつくのであれば、なにも法律など要らないのです。

今まで法律があまりアテにされなかったのは、幸いにしてアテにしなくても済んだことが多かった、ということもあるでしょう。しかし、「幸いにして」ということばかりではありません。そういうことで済まないと、ちょっと困ったことになります。

 確かに、日本の法律にはルールが書いてあります。具体的な手続も、一応のことは書いてあります。ところが、それはあくまでも「一応」にすぎません。実際に「権利とか、法律に書いてあることを、あなたが本当に実現できる方法があるか」といえば、話は別です。

「実現する方法」とは、「実現する手続」のことです。いくら「こうするのが法律的に正しい」と力をこめて主張しても、あるいは本当に正しいとしても、それを実現するには「手続」を踏まなければならないことになっています。

「手続など面倒くさい」「力ずくでやろう」と思うかもしれません。お金は絶対に払ってもらえるはずだからと勝手に相手の財布から取り返すとか、自分の物だからと力ずくで取り返すとか、あるいは自分が入れる場所のはずだからと鍵をこじ開けて入るといったことも、場合によっては許されると思うかもしれません。